古くから漬物として食されてきた高菜は、美味しいだけでなく栄養価も抜群の野菜です。とりわけ高菜漬けは、日本三大漬け菜のひとつにも数えられる定番のお漬物です。料理に添えられた箸休めの一品として目にしたことがある人も多いのではないでしょうか。
そもそも高菜とは?
高菜はアブラナ科の植物で、カラシナの一種です。原産地は中央アジアで、日本には中国を経て九州から渡来したといわれています。日本で食べられるようになった歴史は古く、平安時代の書物にも既に高菜が登場しています。
生で食べられることも多いですが、一般的によく知られているのは高菜漬けです。高菜漬けは野沢菜漬けや広島菜漬けと並んで日本三大漬け菜とひとつとされています。
高菜は生長すると1m以上にもなる植物です。高菜という名前の由来はここからきています。さまざまな種類があり、葉の色が緑のものは青高菜、葉に紫色が入っているものは紫高菜と呼ばれています。
葉の形は幅広く、やや縮れているのが特徴です。外側の葉は固いですが、内側の葉は柔らかいです。また、味は少し辛みがあります。
高菜の品種にはどんなものがあるの?
高菜は九州から近畿までのさまざまな地域で栽培されていますが、とりわけ九州各地での栽培が盛んです。有名な品種としては、三池高菜、阿蘇高菜、雲仙こぶ高菜があります。
三池高菜は福岡県筑後地方で古くから栽培されている高菜です。濃い緑色で大きな葉が特徴です。三池高菜は主に秋頃に種をまき、冬から春にかけて収穫します。
阿蘇高菜は熊本県阿蘇地方で栽培されている高菜です。主に3~4月頃に収穫されます。阿蘇地方では収穫の際に太い茎を手作業で折るため、高菜の収穫を「高菜折り」と呼んでいます。阿蘇の高菜漬けといえば、塩と赤唐辛子で漬けたものが有名です。
雲仙こぶ高菜は長崎県の雲仙地方で栽培されている高菜です。茎の部分に大きな白いこぶがあるのが特徴です。雲仙こぶ高菜は葉が柔らかく灰汁も少ないため、漬物としてだけでなく生で食べられることも多いです。
高菜は栄養価抜群の緑黄色野菜!
高菜は緑黄色野菜のひとつで、豊富な栄養が含まれています。その主なものをいくつか紹介しましょう。
β-カロチンの含有量は野沢菜の約2倍
とりわけ多いのはβ-カロチンで、含有量は野沢菜の約2倍です。β-カロチンは体内でビタミンAに変換されるプロビタミンAで、眼精疲労の予防や改善、皮膚の健康維持に効果があるとされています。
ビタミンやミネラルも豊富
高菜は、葉物野菜のなかでも特に多くのビタミンCを含んでいることでも知られています。生の高菜の場合、含有量はキウイフルーツと同程度です。
ビタミンCには毛細血管や歯、軟骨などを正常に保つ働きや、ストレスや風邪に対する抵抗力を強める働きがあるといわれています。
抗酸化作用があることから、がんや動脈硬化の予防、老化防止の効果も期待されている栄養素です。そのほかにも、高菜にはビタミンB群やビタミンK、鉄、カリウムなどが多く含まれています。
辛みの素はアリルイソチオシアネート
さらに、高菜の辛みの素となっている成分はアリルイソチオシアネートです。この成分はマスタードやワサビにも多く含まれており、殺菌効果や抗菌効果、胃液の分泌を活性化させて消化を促す働きがあるといわれています。
動脈硬化や高血圧を予防する働きも期待されている栄養素です。” 高菜漬けってどんな食べ物? “一般的に高菜漬けといえば、高菜を塩で漬けて乳酸発酵させたものです。
しかし、そのほかにも醤油漬け(古高菜漬け)や味噌漬け、辛子漬けにした高菜漬けもあります。高菜漬けは漬物特有の酸味だけでなく、わずかな辛みもあるのが特徴です。
高菜漬けの食べ方
おにぎりの具にしたり、ご飯のお供にしたりして食べるのもよいですが、そのまま油で炒めたり、卵や豚肉などと一緒に炒めたりする食べ方も人気です。
また、高菜を炒飯にまぶした高菜炒飯は、高菜漬けの定番の食べ方だと言えるでしょう。
高菜漬けの保存期間
高菜漬けを冷凍した場合には、1年程度の保存ができます。冷蔵保存の場合、浅漬けであれば2日、本漬けであれば2週間程度が保存の目安です。常温での保存はおすすめできません。
保存する際にはできるだけ空気に触れさせないようにしましょう。腐ってしまうとカビが生えたり黒く変色したりします。また、ドロドロに溶けて糸を引くこともあります。
簡単に作れる!高菜漬けの漬け方
高菜漬けは家で簡単に作ることもできます。そこで、家庭で高菜漬けを作るためのレシピを紹介します。
浅漬けの場合
まずは漬物容器と好みの分量の高菜、塩を用意しましょう。塩はスーパーなどで販売されている精製塩で問題ありません。まずは容器をきれいに洗ってから乾燥させます。その後、食品用アルコールで内側を拭き取りましょう。
次に、土や汚れなどをしっかり洗った高菜を塩で揉んでおきます。あらかじめ塩で揉んでおくことで、漬ける時間を短縮できます。
容器の底面に高菜の株を隙間なく並べましょう。並べたら、上から塩を振ります。2段目、3段目と高菜を積み重ねながら同じ手順を繰り返し、最後に容器のふたをします。そして冷蔵庫で1~2日寝かせたら完成です。
本漬けの場合
浅漬けした高菜の水気をさらに絞ります。そしてもう一度容器に並べていきましょう。このとき、新たに上から塩を振っていきます。好みに合わせて高菜の上に鷹の爪や昆布を乗せるのもおすすめです。
塩分が重力の影響で下がるため、塩の量は上段になればなるほど多くするのがポイントです。
浅漬けした高菜の水気をさらに絞ります。そしてもう一度容器に並べていきましょう。このとき、新たに上から塩を振っていきます。
好みに合わせて高菜の上に鷹の爪や昆布を乗せるのもおすすめです。塩分が重力の影響で下がるため、塩の量は上段になればなるほど多くするのがポイントです。
最後に上から重石を乗せ、2~3週間程度保管します。重石は最低でも高菜の2倍以上の重さのものを用意しましょう。保管している間に水分が上部に出てきたら、同じくらいの大きさの容器を用意して高菜を入れ替えます。
3か月ほど経って高菜の緑色がなくなったら完成です。食べる際は流水でよく洗いましょう。
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